心をなくしたセブンティーン
―――――――――――――――
「ななか!ほら、あんた起きないと間に合わないわよ」
ママからの一言でわたしは一気にテンションが下がった。
今日から新しい小学校・・・
本当に不安だ。
いきたくないし、戻りたい。
家はこのままで小学校はかえたくない。
その日は食欲もわかず、ママに頼りっぱなしで気づけばもう、新しい小学校についていた。
下駄箱についた時のことだった。
―ズドドドドド・・・
「何、今の音」
ママは辺りを見回す。
しかし周りには何もない。
―ドンドンドンッ
足音らしき音はどんどん近づいてくる。
「あ!あの子だー!」
右を見た瞬間、私の目の前には30人近くの女の子が私を見ていた。
どうやらこれから一緒のクラスメートみたいだ。
階段をのぼるのさえ大変なくらい、周りに人が来た。
教室についた頃にはもうクタクタで自己紹介どころではなかった。
「第一小学校から引っ越してきました、浅井ななかです」
それからは明るくてフレドリーなクラスメートのおかげでたのしく小学校生活をおくることができたのだった。