腹黒年下くんの甘い罠。
「あ、もう終わっちゃう。」
時計の方に視線を向ける侑李くん。
そして私から離れる。
たっ、助かったぁ。
「先輩がこんなところに隠れてるからあんまり遊べなかったじゃん。」
不満そうに頬を膨らます仕草は本当に可愛い。
こんなに可愛いのに性格悪いんだよね。
すごく。
「はーいはい。わかったから教室帰る。」
私はしっしっと侑李くんを追い払う仕草をする。
「.....はー。本当残念。ま、日曜日はずっと一緒だからいいか。はい、これ。」
「え?」
侑李くんは可愛らしく笑って私に紙を持たせる。
.....この紙。
「遊園地のチケット?」
「そう♪今週の日曜日ね♪」