腹黒年下くんの甘い罠。



コンコンッ


控えめに私の部屋の扉をノックする音。


お母さん?

にしては大人しい感じだな....。


急いで頬を濡らす涙を拭う。


「入ってもいいですか?」


扉の向こうから聞こえたのは、お母さんにしては低いけどとても透き通った声。


聞き覚えのある。

この声は....


「いいよ。」


「失礼します。」


ガチャッ


扉を開いたのは淳太くんだった。


「淳太くんがどうしてここに?」


疑問に思ったことを口にする。


本当にどうして?


「彩華先輩に伝えたいことがありまして.....。彩華先輩のお母さんにはちゃんと許可取ってここにいるんで大丈夫です。」


爽やかな笑みを浮かべる淳太くん。


伝えたいこと?




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