腹黒年下くんの甘い罠。
「約束したよ、ね?」
まだ私は返事をしていない。
それなのに侑李くんは勝ち誇ったような笑みを浮かべて笑ってる。
悔しい!!
「わかったから!!わかったから部屋から出て!!」
私は力いっぱい侑李くんの背中を押す。
今更だが私はパジャマだ。
しかも髪ボッサボサ。
あと着替えるし。
「嫌。僕が先輩の服決める。」
小悪魔笑みを浮かべて私のクローゼットに向かう侑李くん。
「ちょっと!!勝手に探らないでよ!!」
「んー。僕的にはやっぱこれかなぁ?」
侑李くんが手にしているのはふりっふりの短い白ワンピース。
あれはお母さんが買ってきたワンピース。
恥ずかしくて一度も着たことがない。
「嫌!!」
「はい。ここで出題。このワンピースを着るか、先輩の好きな服を着てもいいけど僕に着替えさせられるか、どっちがいい?」
ここでもまたあの小悪魔スマイル。
何?この問題発言?
コイツただの変態だよ。
顔がいいだけの。