腹黒年下くんの甘い罠。



「約束したよ、ね?」


まだ私は返事をしていない。

それなのに侑李くんは勝ち誇ったような笑みを浮かべて笑ってる。


悔しい!!


「わかったから!!わかったから部屋から出て!!」


私は力いっぱい侑李くんの背中を押す。


今更だが私はパジャマだ。

しかも髪ボッサボサ。

あと着替えるし。


「嫌。僕が先輩の服決める。」


小悪魔笑みを浮かべて私のクローゼットに向かう侑李くん。


「ちょっと!!勝手に探らないでよ!!」


「んー。僕的にはやっぱこれかなぁ?」


侑李くんが手にしているのはふりっふりの短い白ワンピース。


あれはお母さんが買ってきたワンピース。

恥ずかしくて一度も着たことがない。


「嫌!!」


「はい。ここで出題。このワンピースを着るか、先輩の好きな服を着てもいいけど僕に着替えさせられるか、どっちがいい?」


ここでもまたあの小悪魔スマイル。


何?この問題発言?

コイツただの変態だよ。

顔がいいだけの。








< 21 / 217 >

この作品をシェア

pagetop