腹黒年下くんの甘い罠。
甘い罠〜もう、逃げられない〜
「彩華〜。」
屋上で一人。
冬だし、寒いけどやっぱりここが一番落ち着く。
去年の私なら一人でひたすらゲームをプレイ中なのだが.....
「ねぇ...聞いてるあーやか!!」
私は今、一人ではない。
「聞いてますとも。なんなのさ。」
「何ってぇ...」
冷たい態度の私に可愛らしく頬を膨らます侑李くん。
.....だから私には可愛い攻撃は効かないぞ。
私はとても不機嫌だった。
なぜかって?
それは....
「も〜。どーしたの?ギューしてあげよーか?」
手を広げて笑う侑李くんに殺意が芽生える。
今日は私の誕生日なのに!!
マイ☆バースデーなのに!!
侑李くん忘れてる。
みんな私に会ったらすぐにおめでとうって言ってくれたのに。
侑李くんは言ってくれない。
朝からずっと。
淳太くんなんてわざわざ私のことを探してプレゼントまでくれたのに....。