腹黒年下くんの甘い罠。
「.....。」
「彩華先輩♪」
不機嫌そうな私とは裏腹にとても楽しそうに笑っている侑李くん。
結局来てしまった訳だ。
遊園地に。
本当は原田さんをプレイしたかったんだけど。
春らしい天気は本当に心地がよい。
「ジェットコースター行こうよ。」
「.....。」
黙る私。
実は遊園地に来てわくわくしてるなんて言えない。
すっごいジェットコースターに乗りたいなんて言えない。
「ジェットコースター怖いの?」
「こっ怖くない!!乗ります!!仕方ないから乗ってあげます!!」
プイッと可愛らしく笑う侑李くんに背を向けて歩き出す私。
「彩華先輩可愛い♪」
後ろから侑李くんの楽しそう声が聞こえた。