瞳の向こうへ
私が見ている限り葵ちゃんはここまでほとんど外出はしてない。
本人も口にはださないけど、てっぺん取りたいんだろうね。
「昨日松井さんから電話ありましたよ」
小さくうめき声をあげて大の字になった会長さん。
「暇なのかな?あの人は」
「取材担当になったから夏休みよろしくだそうーー」
葵ちゃんのスマホが鳴ってる。
聞いたことのあるクラシックの曲だけど、名前が出てこないよー。
私も暑さでやられた一人ですか?そうなんですか?
「あ、源先生お疲れ様です。ベスト8進出おめでとうございます。……了解です。私?引きこもりですのでご安心ください。……心配性ですね。証人いますよ。彩佳じゃないです。きちんとした大人ですよ。お・と・な。は〜い。気をつけて帰って来てください」
本人も口にはださないけど、てっぺん取りたいんだろうね。
「昨日松井さんから電話ありましたよ」
小さくうめき声をあげて大の字になった会長さん。
「暇なのかな?あの人は」
「取材担当になったから夏休みよろしくだそうーー」
葵ちゃんのスマホが鳴ってる。
聞いたことのあるクラシックの曲だけど、名前が出てこないよー。
私も暑さでやられた一人ですか?そうなんですか?
「あ、源先生お疲れ様です。ベスト8進出おめでとうございます。……了解です。私?引きこもりですのでご安心ください。……心配性ですね。証人いますよ。彩佳じゃないです。きちんとした大人ですよ。お・と・な。は〜い。気をつけて帰って来てください」