瞳の向こうへ
俺は後ろの席に座った。

こういうミーティングみたいな集まりはいつもそうだ。

何言ってるかわからんから最前列にいても意味ない。

ボードがあって何か書いて説明してくれればありがたいんだけど、残念ながら俺中心に学校は動くわけがないのでそんな物はありません。

でも、さすがに決勝翌日はみんなもう脱け殻だね。

久しぶりの甲子園なはずなのに喜びのひとかけらもない。野球部の中ではね。

監督とマネージャーが一緒に入ってきてミーティングが始まった。

内容はたぶんお疲れさま。

気を引きしめよう。

明日から甲子園に向けて練習再開。

この三点セット中心に展開すると思う。

俺はキャプテンからあとで簡単に手話で伝えられる。

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