瞳の向こうへ
だから、寝ていてもバレないんだけど……対等の立場にいたいんで聞いてる演技をする。

睡魔との戦いだけどね。

甲子園出場するだけあってミーティングが比較的長かった。

解散後、キャプテンと残り内容を教えてもらった。

聞くまでもなく予想通りだった。

手話してるキャプテンが眠そうだった。

『帰って寝る』

『みんなたぶん寝ますよ』

『こんな姿で取材なんか受けたくないし。明日以降で助かった』

『そうですね』

取材依頼がひっきりなしだったけど、さすが監督。明日以降に頼んだらしい。

『俺、先帰るし。明日からまたよろしく』

別れのグータッチ。

さて、一人取り残された俺はどうしましょう。

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