瞳の向こうへ
さて、我らの高校……。

いた!!

「あ!出た出た!!」

「みんななんか真面目過ぎ!!」

宿題そっちのけでいつも間近で接してる人間たちをテレビで食い入るように観察。

「源先生が眼鏡かけてる……」

注目はそこか!

「眼鏡かけたら格好いいんだね」

これが見事なテレビ仕様ってやつ?

源先生が口を真一文字に結んで微動だにせず真っ直ぐ前を見据えてる。

みんな源先生に追従してます。

クソ真面目な集団でございます。

「ほら、葵!翔君だ!」

「どいて!!」

私は文字通りテレビにかじりつきました。

「あらら〜?葵さん?どうしました?」

「どうもしないよ」

「テレビ見えませんよ〜」

「……いや!!どうもすんません」

頭をポリポリ掻いて謝った。

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