瞳の向こうへ
はい!大人に丸投げされた女子高生でーす。

のんきだ。

お気楽だ。

ケーキおいしそうだ。

「潤子先生は以前から加奈子ちゃんを知ってたんですか?」

「……うん!カウンセリングしてた」

「事件のですね」

「……もっと前からよ」

急に表情が曇り始めましたよ。

これは……まずいこと聞いたか?

「ちょっとこの場……ではね」

松井さんまで周り気にして。

「……大丈夫」

耳を傾けないと聞こえません。

また白い目で見られるの嫌なので、なるべく近くまで潤子先生まで身体を近づけた。

「加奈子ちゃんは、男の子たちにいじめられたの」

…………。

この潤子先生の奥歯にものがはさまった言い方。

この男の子たちのいじめって……。
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