瞳の向こうへ
「また会えますよね?」

「もちろん」

「楽しい時間をありがとうございました」

潤子先生は空を見上げた。

こみ上げるものを必死にこらえていた。

「葵さんはこれからどうするんですか?」

「私?そうだなあ……外は暑いから、どっか中入ってブラブラする」

「いいなあ」

「今度二人で遊ぼ!加奈子ちゃんが案内係で」

「了解です。一応地元の人間なので、葵さんも潤子先生もおもてなししますよ」

「楽しみにしてます」

最後になってやっと潤子先生と息が合いました。


タクシーの姿が見えたので、私と加奈子ちゃんは球場を背景に記念撮影。

お腹いたいカメラマンに無理難題な注文をして二人の思い出を作っていった。

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