瞳の向こうへ
だけど、スイッチを切る寸前で思いとどまった。

よくよく考えたら翔君喋れないんだった。

初めからわかってたはずなのにね。

まだ頭沸騰してますね。

落ち着け。落ち着けとこんな夜遅くになってやっと自分に言い聞かせています。

『去年も甲子園での登板はありましたが、不運にもアクシデントに見舞われ不完全燃焼でした。今年はそのリベンジを見事に果たすピッチングを披露しています』

『MAX150キロのストレートを中心に多彩な変化球を駆使しますね。私が間近で彼の投球を見たんですが、打者の手元でボールが微妙に曲がるんです。これを決め球に選択してるキャッチャーでキャプテンの青柳君のリードも目を見張りますね』

『彼も関係者の間でも好評価ですね。キャプテンとしての統率力は文句なしと高い評価です』
< 203 / 325 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop