瞳の向こうへ
ユニフォームを真っ黒にして刈谷先輩はベンチ全員とハイタッチ。

そして、ペットボトルのお茶を全て飲み次のバッターに声を張り上げた。

さすがに相手にも意地がある。

後続のバッターを抑えていよいよリードして投げることになる。

『リードしてることは忘れろよ』

俺はただ黙って頷いた。

相手の意地に飲み込まれないように心がけながら投げ続けた。

三振。

ライトフライ。

あと一人。

何球かファールで粘られたが、最後は落として三振。

終わった!!

勝った!!

ベスト4進出!!

2ー0で勝利。

大舞台でやっと満足いく投球が出来た。

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