瞳の向こうへ
教室に戻ると、一足早く源先生が出欠をとっていた。


「おう!悪いな。これから集会あるから早く来た」


「お久しぶりです」


「昨日お前の声聞いたから、久しぶりじゃないんだがな」


「あ、そうですよねえ」


苦笑いを浮かべながら、人生初めての最前列の席に座った。


「あれ……、隣なの?」


「クジ運が悪すぎました。本当はあそこのはずだったのに」


唯が指差した先には、あえてこちらを見ないようにしてる彩佳が。


「ちなみに俺もクジ運が悪すぎた一人です」


「あら、青柳君ではないですか」


青柳君は腕組みしながら、源先生を睨み付けていた。


「……さて、今から全校集会だ。男子は興味ないかも知れんが付き合ってくれ」


「先生、俺たちは非常に興味ありますよ。な、尚太君」


「青柳君と同じ意見でーす」


二人とも殺気立ってるのは私の気のせい?


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