瞳の向こうへ
上手く時間を潰せてよかった。
気がついたらICU面会可能な時間帯になってたので三階へ。
確かICUに入るためには一度インターホン押してどういう身分か名乗らないといけないんだったね。
加奈子ちゃんの時に散々通って常連さんなくせに何初心者ぶってんだか。
葵ちゃんまだあんな感じかなあ。
今悩み苦しんでる教え子を思い巡らせているうちにICUの入口前まで来た。
先生らしい威厳を持ってインターホン越しに話しかけようーー
あれれ?
何の前触れもなく扉が開きました。
「ああ!先生。わざわざお越しいただいてすみません」
お父さんの目の下にクマが。
「いいえ。廉君のご容態は?」
「麻酔は切れているんですが、意識がまだ……」
「そうですか……あれ?」
ようやく違和感に気づいた私は鈍いです。
葵ちゃんの姿がありません。
気がついたらICU面会可能な時間帯になってたので三階へ。
確かICUに入るためには一度インターホン押してどういう身分か名乗らないといけないんだったね。
加奈子ちゃんの時に散々通って常連さんなくせに何初心者ぶってんだか。
葵ちゃんまだあんな感じかなあ。
今悩み苦しんでる教え子を思い巡らせているうちにICUの入口前まで来た。
先生らしい威厳を持ってインターホン越しに話しかけようーー
あれれ?
何の前触れもなく扉が開きました。
「ああ!先生。わざわざお越しいただいてすみません」
お父さんの目の下にクマが。
「いいえ。廉君のご容態は?」
「麻酔は切れているんですが、意識がまだ……」
「そうですか……あれ?」
ようやく違和感に気づいた私は鈍いです。
葵ちゃんの姿がありません。