瞳の向こうへ
なぜこの二人があのしょうじ君を気に掛けてるかと言うと、二人は野球部だから。


尚太君はレギュラーのライト。


青柳君はキャッチャーで野球部キャプテンです。


このクラスはいろいろいるんですよ。


生徒会長。


野球部キャプテン。


手話同好会会長と。


「でも、しょうじ君は耳が聞こえないからなあ。どこまでやれるか」


「尚太よ。よ〜く考えろ。耳は聞こえなくてもいい場合もあるんだぞ。へんなヤジは関係なくなるし。それに、目は普通に見えるからボール処理は問題ない。サインだって理解出来る」


さすがキャプテン。いつも冷静です。


ここの野球部大昔二回甲子園出たけど、それ以降は地方予選ベスト4止まりが最高。


去年は地方予選ベスト8でサヨナラ負けしちゃってみんな号泣。


私は違う意味で号泣したけど。


あろうことか、日焼け止めクリームを忘れてしまいまして。


そして、その日は灼熱地獄。


結果は……まあ想像にお任せいたします。


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