瞳の向こうへ
「監督戻りますか?あいつも気分転換してグラウンド来てると思いますし」


青柳君は両腕を高く上げ深呼吸をしてグラウンドへ向かった。


後を追うように源先生もグラウンドへ。


「さてと、これを例によって送るわよ。でも、去年の大会よりは楽だわ」


「去年は三次予選まであって準備が大変だったの」


「うわ……それはひどいですね」


思わず真緒の眉間にシワが。


可愛い顔が台無しね。


「その予選の多さかどうかわからないけど、去年で一区切りついて、今年からまた新しいコンテストが出来たの。募集要項は、原稿二枚とPR。それでOK」


「本選は何人ですか?」


「十人」


「ええ!!少ない……」


「そう。少ないの。応募が楽になった分、それだけ増える可能性大ってこと。でも、今日の出来なら夏楽しみね〜」


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