瞳の向こうへ
ほとんどの女子がイケメンピッチャーに釘付けになってるのに、私はキャプテンの手話を食い入るように眺めてる。
「ナイスピッチング」
「ありがとう。さすが葵さんだ」
「いやいや、お安いご用です」
「三年のマネージャーってあたしだけだし、二年生はいないし、新しく入った子はいつやめるかわからないし。話し相手いないの。葵さんが来るの密かに楽しみにしてるんだよ」
恨めしそうにマネージャーの卵の球拾いを眺めている紗弥加ちゃん。
正直、そこまで親しくない人にそう言われるとなんだか照れちゃうよ。
それより、青柳君はずっと手話でナイスピッチングを繰り返してるみたい。
仕方ないけど、これ私が教えた数少ない手話の一つ。
時間がなかったから下手したら本人にうまく伝わらないかと思ったけど、一応は何とかなってる。
「ナイスピッチング」
「ありがとう。さすが葵さんだ」
「いやいや、お安いご用です」
「三年のマネージャーってあたしだけだし、二年生はいないし、新しく入った子はいつやめるかわからないし。話し相手いないの。葵さんが来るの密かに楽しみにしてるんだよ」
恨めしそうにマネージャーの卵の球拾いを眺めている紗弥加ちゃん。
正直、そこまで親しくない人にそう言われるとなんだか照れちゃうよ。
それより、青柳君はずっと手話でナイスピッチングを繰り返してるみたい。
仕方ないけど、これ私が教えた数少ない手話の一つ。
時間がなかったから下手したら本人にうまく伝わらないかと思ったけど、一応は何とかなってる。