不幸体質恋愛?!
「いいから俺の机返せ」

俺が言うと、

「わりぃわりぃ」

ひなたは自分の席へ戻って行った。

といっても、ひなたの席は俺の席の前なので、すぐ目の前にひなたはいるのだが。

てか、なら自分の席で寝ろよっての!

俺が呆れてため息を吐いていると、ひなたが急に後ろを振り向いてきた。



「で、なんかあった?」


「え、なんかって…」

聞くと、

「だって、午後の授業はほとんど出ない帝が五限後に戻ってくるなんて珍しいじゃん?

成績優秀だから先生にも何も言われてない天下の桐ヶ谷帝様?」

意地悪そうにニッと笑うひなた。

…。

「それ馬鹿にしてんだろ。」

「そりゃあね、授業サボれんのとか羨ましすぎるし。…んで?」

聞いてくるひなたは俺の顔から目を逸らさずにじっと見ている。

「相変わらず、勘だけは冴えてるってつうか…なんつうか…」

俺は再びため息を吐く。

そして、昼休みにあった話をした。
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