不幸体質恋愛?!
「ーーーってな感じで。名前は知らないけど」

「へぇ〜、帝が女子に興味持つなんて！

で、お前のことを知らなかったその子が気になるわけだ？」

ひなたがそんな風に聞いてくる。

別に興味がないわけじゃないが、気になってるわけでもない。


「まぁ、その子はたぶん城戸菜乃歌ちゃんじゃねぇかな？」

「城戸菜乃歌？」

「うん。

これ以上にないくらいドジっ子なんだろ？
そんな子、この学校にきっと1人しかいねぇよ。
今までまともな格好で学校に来たことはほとんどないんだってさ。

身長は小さめだけど、顔はこれまたすごい整ってる。…らしい」

熱烈に語るひなたを見ながら、俺は若干引く。

「ひなた、詳しすぎねぇ？」

「あ、やぁ…。その、おれはその子じゃなくていつも一緒にいる女子のほうが気になってるんだよな〜」

少し照れたように言うひなた。

ひなたによると、その女子はスタイル抜群の途轍もない美少女ならしい。

なるほど、ひなたが好きそうだ。

< 25 / 39 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop