不幸体質恋愛?!
「おはよ!」

「って、あれ。優良んちこっちだっけ」

ふと気になった様子で朝ちゃんが優良ちゃんに尋ねる。

すると、優良ちゃんはニカっとした笑顔で、

「ジョギング、してたのよ!それで、そのまま学校に行こうと思って」

えっ?

わたしたちは一瞬止まる。

しばらくして朝ちゃんがおそるおそる尋ねる。

「その格好で…?」

それに、優良ちゃんはさっきよりもキラッとした笑顔で元気良く答える。

「もちろん!」

「いや、だって、制服…」

そう、朝ちゃんの言うとおり、優良ちゃんは制服を着ていた。
普通の女子高生と同じくスカート短め。

「ブルマ履いてるよ?」

そう言ってスカートの裾をちらっとめくって見せる。

ゆ、優良ちゃん!
こんな公共の場でスカートめくらないで!!

あわわっとあたしが慌てる中、朝ちゃんは呆れた顔で言う。

「そういう問題じゃ…っていうか優良ってば汗ひとつかいてないじゃない」

いくらブルマを履いていたとしても格好でジョギングなんて出来たもんじゃない。
汗だってかくし、服も乱れちゃうし、髪の毛だって…。

なのに、優良ちゃんの格好は完璧で、一つも崩れた様子はなかった。
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