不幸体質恋愛?!


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「やっと着いたぁ…はぁ……」

そこはこの辺で割と有名な高等学校、私立清桜学園。

あたしはつい1週間前にそこに入学した高校一年生だ。


「もう9時……遅刻だよぉ……」

時計を見ると、すでに1限目が始まっている時間。

あたしは急いで自分の教室、1年B組に向かう。


「はっはっはっはっ……」

精一杯の力で走って……、



「すみませんっ、遅刻しましたぁぁっ!」



ガラッ!!


あたしは勢いよく教室の戸を開ける。

……って、うわ、あたし何やってんのぉ?!

さっき自分で「もう1限目始まってる」って言ったところじゃんかぁ!


うぅ……。

後ろからそぉっと入るんだったよ…。

「…………」

教室のみんな……もちろん先生も、突然入ってきたあたしを見てポカーンとしている。

あたしの親友である朝ちゃんまでも。


そりゃぁそうだよね。そうなるよねぇ。

だって、遅刻してきた生徒が
猫の毛まみれで、
髪ぼさぼさで、
制服や頭に葉っぱ付けて、
さらに雨水でビショビショになってたら、
そうなりますよねぇ!!
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