神隠しの杜
 次の瞬間、歩は猛烈な頭痛と吐き気に襲われ、そのまま足元から崩れ落ちる。



 世界がぐにゃぐにゃ歪んで見えた。まるで、この空間を作り変えようとするかのように。



 自分の体がまるで、自分の体ではないように感じた。何かが、おかしい――。


 



 次第に意識は遠ざかり、プツリと切れた。


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