神隠しの杜
背筋が凍りつくような、冷たい口調だった。
隼政が真冬の方をちらりと見るが、いつもと変わらない真冬のままで、何一つ取り乱す事もない。
ただ見守るしかなかった。
「期待を裏切って悪いけど――まだ、死ぬわけにはいかない。
このままだと、僕の姉さんが救われないからね」
姉さん?
隼政の記憶が正しければ、真冬に姉がいるなど聞き覚えもなく、嘘をつかれていたのだろうか……と、少なからずショックを受けた時だった。
「隼、嘘をついてたわけじゃないんだ。僕が黙っていたのは――」
真冬の言葉を少女が遮る。
隼政が真冬の方をちらりと見るが、いつもと変わらない真冬のままで、何一つ取り乱す事もない。
ただ見守るしかなかった。
「期待を裏切って悪いけど――まだ、死ぬわけにはいかない。
このままだと、僕の姉さんが救われないからね」
姉さん?
隼政の記憶が正しければ、真冬に姉がいるなど聞き覚えもなく、嘘をつかれていたのだろうか……と、少なからずショックを受けた時だった。
「隼、嘘をついてたわけじゃないんだ。僕が黙っていたのは――」
真冬の言葉を少女が遮る。