神隠しの杜
こんな真夜中なのに、何故かフリルと薔薇の花があしらわれた日傘を持っている。
あめちゃん。
佐上雨芭(サガミアマハ)はこの少女からこう呼ばれている。店長から紹介された時、既に呼び名はそれで確定されてしまっていた。
「客そんなに来ないから、気にしなくていい」
「それだったら、カツ丼食べてこればよかったかも〜」
「店長泣くぞ……じゃあ、俺は帰るから。頼むからちゃんと仕事してくれ、毎晩店長から相談されたら敵わない」
「あめちゃん心配性だよう!今度一緒に、お肉の食べ放題いこうね♪」
「……やっぱり人の話は聞かないんだな。はいはい、気が向いたらな」
雨芭がコンビニを出る頃、すっかり外は冷えきっていた。
あめちゃん。
佐上雨芭(サガミアマハ)はこの少女からこう呼ばれている。店長から紹介された時、既に呼び名はそれで確定されてしまっていた。
「客そんなに来ないから、気にしなくていい」
「それだったら、カツ丼食べてこればよかったかも〜」
「店長泣くぞ……じゃあ、俺は帰るから。頼むからちゃんと仕事してくれ、毎晩店長から相談されたら敵わない」
「あめちゃん心配性だよう!今度一緒に、お肉の食べ放題いこうね♪」
「……やっぱり人の話は聞かないんだな。はいはい、気が向いたらな」
雨芭がコンビニを出る頃、すっかり外は冷えきっていた。