神隠しの杜
 そう思わなければ足が止まってしまいそうで、それが、一番怖かった。



 今度は、やや大人びた少年の声。



「素質があるのか、それとも、オレと同じなのか……」



 少し間があり――そのあと少年は意味のわからない言葉を唱えた。まるで、呪文のような。




「シクカミカ、シクカミカ――審判を降せ」




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