身勝手な恋情【完結】

だけど、別れ際におでこにキスしてくれたよね……。


そっと額に触れる私。


いつもはぱっつん前髪で隠しているおでこ。

そこに押しつけられた蓮さんの柔らかい唇の感触を思い出すと、どうしようもなく切なく胸が締めつけられる。


今まで目を覚ましたときに側にいてくれたことは一度もなかったのに、なにこの高待遇……!


はぁ……

まだドキドキしてるかも。


えっちもしてるくせに、服を着てるのに、おでこにキスのほうが少女マンガみたいで胸キュンっていうか……。

本当にもう、蓮さんって罪なオトコだ。

っていうか私ばっかり好きになって、これ以上好きにさせてどうするつもりなんですか、と責めたいくらいだった。



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