身勝手な恋情【完結】

蓮さん、25日も仕事だよね。

そのあと二人で食事くらい出来るかな?

せっかくだからちょっといいワイン買って、手料理食べてもらいたいんだけど……。


そうやってスケジュール帳とにらめっこしていると――


「すみません!」


凛、と響く若い女の子の声。



ん?


顔をあげると、入口に通学鞄を持ったセーラー服の女の子が立っていた。


なぜここに女学生が?

もしかしたら職場見学の申し込みだろうか。


突然やってきた奇妙な来客に、事務所の中にいた何人かが腰を浮かせる。


< 218 / 469 >

この作品をシェア

pagetop