身勝手な恋情【完結】
「ひよ、ひよこ、重いっ!」
「蓮さんっ……!」
「ひーよー!」
蓮さんはのしかかる私を呆れたように押し返そうとしたけれど
「蓮さーーーん!!!」
私は彼にしがみついて離れなかった。
好き、大好き。大好き、蓮さん。
本当にありがとう。
この人を好きになってよかった!
「――まぁ、いいけど。どうせ押し倒すんなら裸になればいいのに」
「もうっ……!」
恥ずかしさのあまり体を起こそうとすると
「――ひよ」
蓮さんは私に押し倒されたまま、なんだか切なげに目を細め腕をつかむ。