身勝手な恋情【完結】
「そうですよね、祐さん!」
「――ひよ、こいつはこうやって女の好感度上げようとしてるけど、ただ単に巨乳好きなだけだから。ふっくらもなにも、俺と違って胸のない女は論外だから」
「えっ……」
「あ、そんな目で見ないで、櫻さん!」
「すみません……」
「だからー!」
「ばーか」
一緒になって笑いながら、結局私は、いつだって蓮さんの横顔をちらちらと見てしまわずにはいられなかった。
――――……
「うー……」
ハイペースだった祐さんは、突然限界点を超えたのか、うめきながらテーブルにつっぷして目を閉じてしまった。
「おい、祐……」
蓮さんがあきれたように肩を叩いたけれど、ピクリとも動かない。
「祐さん、こんなにお酒弱かったでしたっけ?」