身勝手な恋情【完結】
――――……
それからベッドの中で甘い時間を過ごした後、蓮さんが驚くようなことを口にした。
「お前、ここに住めば?」
って……。
「え?」
耳を疑ってしまった。
だって、だって……!
「ベッドも広いし」
「そ、そうですけど……」
「一緒に住むなら冷蔵庫も買っていいよ」
そして蓮さんは、ふわふわとあくびをしながら私を抱き寄せ首筋に顔をうずめる。
蓮さんと一緒に住む……?
部屋に連れてきてもらってそれでも天に上るほど嬉しかったのに――
一緒に住む?
「でも、あの、いいんですか……」
「俺以外の誰の許しを得る必要があるの」
ほんの少しだけ、蓮さんの声が厳しくなる。