身勝手な恋情【完結】

素直に言ってごらん、だって。

蓮さんはずるいよ。
私に甘えたかと思たら、いきなりこうやって甘く意地悪に命令したりするんだもの。



「それはちょっと…やっぱり特別、です」



降参して素直になる私。

キリスト教徒でもないけど、クリスマスを特別な人と過ごしたいと思うのは当然だと思うんだよね。



「蓮さんと一緒にいたい……たくさん、思い出欲しいです……」

「そう。そんなに俺のこと好きなんだ」

「当たり前じゃないですか……」

「嬉しいね」

「ほんとに……?」

「ああ……悪くない……」



ご機嫌をとられてるような気がするけれど、もちろん悪い気はしない。

こうやって蓮さんに甘やかされると、顔がにやついてしまう。



「ここも、俺を欲しがってる……」



蓮さんの長い指が、音を立てて足の間に入り込む。



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