身勝手な恋情【完結】

にしても、なんだかこの状況を楽しんでいるような――

恥ずかしいけど、蓮さんにベッドに入ってもらうにはそういうしかないような気がする。



「お……オネダリです……」

「ふぅん……」



うすく微笑みながら、私を見下ろす蓮さん。



「本当、です……」



念を押す私。



「じゃあ――どうして欲しいの?」

「どうしてって……」



ただ、蓮さんが心配だからベッドに入ってもらいたい、だけ――

のはずなんだけど。


蓮さんの涼しげな三白眼を見つめていると

「蓮さんに抱っこしてもらって……眠りたい……」

私の口は、こっぱずかしいことを口にしていて……



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