身勝手な恋情【完結】
「ひよ……」
私の体を、社長は自分のほうに引き寄せながら、唇の端からこぼれる唾液を尖らせた舌先で舐める。
「気持ちいい?」
「……っ……!」
ぼそりと耳元でささやかれる彼の声。甘いハスキーボイスに、ぞくりと鳥肌が立つ。
気が付いたら、大きな観葉植物の影に隠れるように、壁に押しつけられて。足の間には彼の膝が割り込み、膝丈のフレアスカートはめくれあがっていた。
恥ずかしい……
非難の気持ちを込めて、社長を見上げたけれど――