身勝手な恋情【完結】
迷惑……それとも拒絶?
ううん。たとえどんな言葉でもそれが蓮さんの本心なら素直に受け止めよう。
蓮さん……
心の中で彼の名前を大事に呼んで、審判を待つ私。
「お前、俺のこと好きだったの?」
「――」
思ってもみなかった言葉に一瞬脳が理解するのを止めてしまった。
今、蓮さんなんて言った?
『お前、俺のこと好きだったの?』
って、言った?
いったい何の冗談なんだろう。
また、からかわれてるの?
ポカンとする私を見て、蓮さんは軽く首を傾げる。