身勝手な恋情【完結】
高槻蓮……なんて性格が悪いの……。
人の決死の告白をなんだと思ってるのよ……!
泣きたいような笑いたいような気分になって、いったん中腰になった私は、またぺたりと床に座り込む。
「そうか、俺のこと好きだったのか……」
そして彼は、呆然自失になっている私を見て楽しげに笑いながら、片方の手で私のそっけないボブの髪の先に触れ、もてあそぶ。
「気付かなかったよ、まったく」
「す……すみません……」
どうして謝ってるんだろう、私。
と、思いつつも、謝ってしまう自分が悲しい。
ああ、これからどうなるの?
何事もなかったかのように、終わっちゃう?