キープアウト!―亮二サイドストーリー―
しばらくして、イルカのショーが始まった。
イルカ達は華麗に芸をこなしていく。
「すごいね。どうやって、特訓するのかな?」
「さぁ? 相当な時間を費やしてるんだろうな」
「あたしがイルカなら覚えられないかも」
「樹里は無理だろうな」
そう言って。
オレは笑いが止まらなくなった。
樹里がイルカだったら……
呑気にエサ食べて、寝てる姿しか浮かばない。
樹里は隣で唇を尖らしていた。
30分のイルカのショーが終わった後。
オレ達は水族館を一通り回って出ることにした。