初恋のあじ
それからは、
本当にたわいない会話をかわした。
授業や勉強。
好きな歌や歌手。
アニメや昨日のテレビ。
話していると、
あっという間に私の家についてしまった。
寂しいけど、バイバイしなきゃいけない。
「ありがとう。
じゃあ、また明日ね!」
そう言うと私は、咲夜に手を振った。
「ここなんだ。
じゃあ、また明日な!」
咲夜は、来た道をUターンして帰ってった。
家までちゃんと送ってくれたんだ。
そんな咲夜の優しさが、何よりも嬉しかった。