初恋のあじ
「杏子。
ごめんな、辞めたんだろ?学校。」
咲夜は、悲しい顔をした。
私は、急いで首をふった。
だって、咲夜は関係ない。
「実は、話があるんだ。」
咲夜は、真剣な眼差しで私を見た。
「愛来、殺したの、俺なんだよ。」
私は、驚かなかった。
なんとなく、そんな気がしていたし、だからこそかばったんだ。
「俺には杏子が必要なんだ。
一緒に居たい。」
私はすぐさま、首を縦にふった。
「私の家に来て。
遠くに行けば怪しまれるからダメ。
だから、私の家にしましょう。」
そう提案すると、
咲夜は「好きだよ。」と言ってくれた。
私は、それだけでよかった。