初恋のあじ
ある日。
学校から帰宅した咲夜が青冷めた様子で、
「大変なことになった。」
とだけ私に告げた。
私はきっと愛来の事だろうと思い、深くは聞かなかった。
ただ、
「咲夜が何をしても、
私が咲夜を守るから。」
とだけ、言った。
咲夜が優しく抱き締めながら、「ありがとう、愛してる。」と言ってくれた。
その言葉が私を突き動かす。
そこから数週間して、私に見せられたのは、女子の死体だった。それを近くの公園に捨て、何事もなかった事にした。
そうすることで、咲夜が救えるなら。
そう考えただけで、私は嬉しかった。