初恋のあじ


二人は、
リビングの大きめのソファーに座り、下を絡めるようなキスをしている。

その様子は、
薄暗いリビングでもキチンと見えていた。

次第に、甘く吐息のような呼吸と、いやらしい声がもれてきた。
絡み合っている、愛しい彼と私のママ。

………どうして?

私は耐えられたくなり、
また忍び足でリビングをあとにした。

数十分後。
咲夜は、何事もなかったかの様に布団の中に入り、眠りについていた。
その体は、微かな汗の匂いをまとっていた。

夢じゃない。

私は、
泣きたい気持ちを抑え、眠りにつこうとしていた。


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