初恋のあじ
なんだって。
咲夜は、
よく面会に来てくれた。
「体、大丈夫?」
「今日、こんなことがあったんだ!」
「杏子が好きだよ。」
「早く出てきてね。」
いつも、私を大切に思ってくれているのがわかった。
咲夜の幸せが私の幸せなら、今私がここに居るのもかまわなかった。
毎日、面会の日になるのを待った。
楽しみに、楽しみに。
その日になれば、
そわそわとしてしまうし、何回も鏡を見てしまう。