初恋のあじ
彼のためなら。
今日
初めて私は、咲夜の部活を見に行った。
咲夜は、皆と同じユニフォームを着ていても、全く違う人に見えた。
ストレッチをしている姿。
アップで走っている姿。
ボールを追いかける姿。
シュートを決めている姿。
どれも、普段見せないような真剣な表情に私は心をつかまれた。
「咲夜~!!」
さすが咲夜。
たくさんの女子に応援されていた。
皆可愛いし、素敵な子達ばかりのような気がした。
休憩に入ると、一斉に女子たちは咲夜の元に行ってしまった。私は遠目にその様子を見ていた。
すると、私に気づいたのか、咲夜は私に軽く手を振った。
嬉しくて、顔がにやける。
私も笑顔で、軽く手を振った。