好きなもんは好きだっ!!



「佐々木せ・ん・ぱぁぁぁあいっ」

「うげっ出た!」


今日もいつも通り
雨宮が来た。


「今日はなに。」

少し冷めた口調で
話しても


「あのねっ、今度遊園地行くんだぁぁっ!」

「だから?」

まぁ、どうせ
こいつに
男友達なんていないだろうから。


なんて、考えていると



「友達の美思と、松村くんと、松村の友達で行くんだ!!」

「はっ!?」


んだよ、それ。
すげーイラつく。



って、俺
嫉妬してるみたいじゃねぇかよ。


「…?先輩どうしたんですか?」

「あっ、いや…」


いや、嫉妬なんて
馬鹿馬鹿しい。

こいつに男友達がいることに、ただ驚いてる。


それだけ、だろう。




それでも
イライラが収まらなく

「じゃあ、もう
俺には近付くなよ。」

「えっ、」

「もう、うんざりだから。」




気が付けば
そう言っていた。


それから、呆然と立ち尽くす雨宮を残して、教室へ戻って行った。





この苛立ちと、
モヤモヤした気持ちを
抱えながら。



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