男装女子!
するとその時、勢いよく扉が開き、
キレイな女の人が入ってきた。
「こんにちは!レオちゃん♪いつの間にこんなに大きくなって~!」
「…へ?」
こんななキレイな女の人なんて、テレビでも見たことないのに。
まるで会ったことがあるかのような言葉。
「まぁ、小さい頃しか会ってなかったものね。仕方ないわ。」
そう言って、微笑んだ。
「あの……ご親族の方ですか…?」
お医者さんは、気まずい顔をしたまま
そう言った。
「んー、この子と血がつながってるのは、もう私だけね。」
わかってるはずだけど…
やっぱり辛い。
涙が溢れてきた。
「思い切り泣きなさい。」
「泣きたいときに泣かないと、笑いたいときに笑えなくなるの。今日は思い切り泣きなさい。」
キレイな女の人は、それだけ言って、
お医者さんとどこかへ行ってしまった。