ガリ勉姫の復讐
「おい、変態。」



私の笑いはぴたりとやんだ。

後ろを振り返ると、そこにいたのは…遠藤信彦!!

やばい、この顔を見ていたらまた笑いが出てきそうだわ。

私はあわてて顔を引き締める。



「中身だけじゃなく、顔も変だぞ。」



殴っていいですか、こいつ。

ま、いいわ。私は寛大なの。

私の中では一つのストーリーが出来ていた。

遠藤信彦は病院の跡取り息子。当然勉強はできて当然。

それなのに、毎回自分よりいい女子がいる。

悔しい。

俺はなんて無力なんだ!!


お、掲示板のところにその女子がいる。


むかつくから容姿のことで悪口を言ってやれ。



もっぱら、こんなところだろう。

つまり、こいつは可哀想なやつなのだ。


いつも負けている女子に、せめて口だけでも勝ってやろう。

そう考えたに違いない。
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