ガリ勉姫の復讐
私は奴の顔をまじまじと観察した。

うーん、何度見てもイケメン。

ちらっと見ても、じーっとみても、右から見ても左から見ても、イケメン。


・・・このイケメンが私より頭いいだと?

・・・しかも医者の息子?


よくよく見たら金持ちで、なおかつ頭のいい奴しか入れない男子校、光星学園の制服を着ている。




神様は、やっぱり不公平だ。



見た目、普通。(中の下?)

家は普通のサラリーマンのうちで育った私が彼に勝てるもの、1つくらい私にくれてもいいのに!


いや、次の試験で打ち負かせばいいんだ。


そうよ。


今まで埋もれていたやつにたった一度負けたくらいで、そんなに落ち込む必要はないわ!


今回、数学のときちょっと頭痛かったしね・・・。
負け惜しみじゃないからね!




「と、とにかく!次の試験であなたを打ち負かしてあげる!あんたが負けたら、私に謝りなさいよ。」


「何を?」


「私にガリ勉の地味子、って言ったことよ!」




こうして、私と奴の戦いの火ぶたは切って落とされたのだった。(だいぶ一方的だけど)
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