Mezza Voce Storia d'Aore-愛の物語を囁いて-
「無事にジェイムズⅡ世が載冠式を終えたので、安心したのでしょう。今夜はゆっくりとお休みください」
ケインがほほ笑んで、ジョーンにキスをした。ジョーンの頬に手を触れて、優しく撫でた。ケインの温かい手が、心地よかった。
ジョーンは瞼を閉じると、ケインの温もりを肌で感じ取った。
「あとは、ダグラスだけね。なんだか、怖いわ」
「ゼクスの捜索隊が必死に探しています。すぐに見つかりますよ」
ジョーンは目を開けて、ケインの顔を見つめた。座ったまま、優しい瞳でジョーンを見ていた。
「パースを最後に、誰も姿を見ていないのでしょう? 見つかるかしら?」
「いえ。実は二十二日の深夜、ダグラス城に向かうダグラスを、兵士が発見しました。捕縛しようとしましたが失敗し、追跡も振り切られてしまいました。それ以後、ダグラスの姿を見たという報告はありません」
ジョーンは眉間に皺を寄せると、身体を起こした。ガウンの胸元を直すと、ケインの顔をまっすぐに見つめた。
「私は、その報告を聞いていないわ」
ケインの視線が下に移動した。ケインの右手がジョーンの手を握った。
ケインがほほ笑んで、ジョーンにキスをした。ジョーンの頬に手を触れて、優しく撫でた。ケインの温かい手が、心地よかった。
ジョーンは瞼を閉じると、ケインの温もりを肌で感じ取った。
「あとは、ダグラスだけね。なんだか、怖いわ」
「ゼクスの捜索隊が必死に探しています。すぐに見つかりますよ」
ジョーンは目を開けて、ケインの顔を見つめた。座ったまま、優しい瞳でジョーンを見ていた。
「パースを最後に、誰も姿を見ていないのでしょう? 見つかるかしら?」
「いえ。実は二十二日の深夜、ダグラス城に向かうダグラスを、兵士が発見しました。捕縛しようとしましたが失敗し、追跡も振り切られてしまいました。それ以後、ダグラスの姿を見たという報告はありません」
ジョーンは眉間に皺を寄せると、身体を起こした。ガウンの胸元を直すと、ケインの顔をまっすぐに見つめた。
「私は、その報告を聞いていないわ」
ケインの視線が下に移動した。ケインの右手がジョーンの手を握った。