先生のお嫁様は高校生




それから何回殴られたんだろう。



終いには、外に出された。


「お金ならやろう。
だから二度と、俺に恥をかかさないために、ここに来るな」








あぁ…、あたし、捨てられたんだ。



唇が切れて、鉄のような血の味が広がる。



「ケホッ…」



今日はどこへ行こう。


どこか泊めてくれないかな…。





「比嘉さんっ!」



嘘…なんで先生が…



「あたし…捨てられちゃった…。
もう、帰る場所…ない…」




「来てください、俺と一緒に」



動く気力のないあたしを抱き上げて、車にはこんでくれた東条。


車に乗って、東条が向かった場所…は。



市役所、だった。



「ちょっと待ってろ」





そして東条は、何かを持ってきた。



「俺の家でいいよな?
他に行くところないでしょ」



そう言って、車を走らせた。





「到着」




< 25 / 29 >

この作品をシェア

pagetop